いぼ痔になりやすい人とは？

　いぼ痔（痔核）は誰でもなりうる病気ですが、いぼ痔になりやすい人、もしくはいぼ痔である可能性が高い人というのは存在します。

　まず、いつも便秘気味の人です。なかなか便が出ないため、排便の際についついいきみがちです。いきんですんなり排便されるならまだよいのですが、排便されない場合は、無理な力が肛門周辺に掛かり続けることになります。また、便秘の人の便は固いことが多いので、肛門付近の粘膜を傷つけてしまう可能性もあります。

　次に、偏食の人。便秘にもつながりますが、特に食物繊維が足りないと、便が固くなったり不定期になったりしますので、やはり肛門に負担を与えてしまいます。

　長時間同じ姿勢で過ごす人も要注意です。というのは、肛門付近の筋肉が一定の状態で堅くなってしまいがちだからです。特にデスクワークだと、腰や肛門には結構な負担が掛かっています。

　生活習慣とは少し異なりますが、出産経験がある人もいぼ痔になりやすいと言われています。

　次のような症状がある人は、既にいぼ痔になっている可能性があるのでご注意ください。肛門付近にいぼのようなものがある人、便に血が付いていることが多い人、排便の際にトイレットペーパーに血が付着することが多い人、ついつい強くいきんでしまう人などです。どうも便を出し切っていないような気持ちになる人が多い人も、要注意です。

　ただし、肛門から出血があったからといって、必ずしもいぼ痔や他の痔であるとは限りません。中には、肛門自体の不調であったり、大腸の疾患が原因で出血しているケースもあるからです。ヘモグロビンは酸素に触れると徐々に変色する性質を持っており、特に黒い血は出血してから時間が経っている＝大腸からの出血だと特定することが出来ます。

　いぼ痔は誰でもなりうる病気ですが、軽度で発見出来れば治療は可能ですし、病院に罹らず薬等で治す人もいます。一番いけないのは、いぼ痔そのものと、いぼ痔になってしまった生活習慣を放置しておくことです。排便は健康のバロメーターですから、ぜひ肛門にも注意を払ってくださいね。

→いぼ痔について